古い話です。
スタジオジブリの宮崎駿監督が、少し前に引退を表明されました。
井の頭公園脇にある、ジブリの森は、いっつも混雑しています。
凄い人気ですね。
私も、「となりのトトロ」は大好きです。
他にもいくつかありますが、自分の中では、当たりとハズレがあります
決してハズレではないのですがね。そこまではいかないんですけどね。
それはこの映画。
「千と千尋の神隠し」
ジブリ作品の中でも名作と名高いこの映画。
興業も賞歴も、一番。日本初。という文字がついて回っています。
私も観ました。
面白かったです。
が・・・
いわゆる世に言われているような深い感動はなかったのです
個人的に、宮崎作品に対しては、あまりに社会的な訴えの強いものは好みませんでした。
時々そういう系統のものが出ますけど。
「せんちひ」は、私にとってそういう位置づけでした。
人間の欲などをテーマにしたものでしたが、観終わった後、恐らく宮崎監督が訴えたかったであろう部分は伝わってこなかった観客の一人でした。
でも当時、この映画は素晴らしいという、とにかくそういう風潮でしたので、
「面白かったけど、そんなに感動しなかった」
などとは、口が裂けても言える雰囲気ではなく。
でもある日とうとう、人間的にブレないというか、広い見識を持っている、それだけに非常に幅広い話の出来る友人に聞いてみました。
「私、せんちひ。感動しなかったんだけど・・・。非国民?不感症??何が言いたいのかよくわからなかった・・・。結局どういう物語なの??」
と、素直に聞きました
いや、ストーリーがわからなかった訳では決してないんですけどね。
彼はすぐさま汲み取ってくれ、多分宮崎監督が訴えたかったであろう事を、とてもわかりやすく説明してくれました。
その説明はよくわかりました。
でも結局私の中では、その説明と、実際に観た印象がリンクする事はありませんでした
映画やその他芸術作品をはじめ、物事の感じ方や捉え方に正誤はないと思います。
「せんちひ」に限らず、他のものでも、少数派に属したりする事も少なくはありません。
が、何といいますかね。
発信側のメッセージと、受信側である自分が、結構大きくズレてしまっている作品の一つではあります。
未だによくわかりません(笑)
もう一度観てみるかな・・・